エンジニアは、IT業界内で働くか他の業界で働くかによって求められている能力に大きなギャップがあるということを理解しておく必要があります。
業界内で働く場合、基本的にはスペシャリストが求められる傾向が強くなっています。
IT系の企業では特定分野に特化してシステムの開発やサービスの提供をしていることが多いので、その分野で長けているエンジニアが重宝されています。

しかし、業界外の場合ITの技術があるだけでは製品開発すらできないのが普通で、その業界における技術の知識やノウハウも求められます。
ITといっても広い分野があり、複数の分野の技術を応用して製品開発に活かすことも珍しくありません。
そのため、基本的には業界外ではジェネラリストが求められています。
IT業界で活躍できるほどの高いレベルの能力を持っていなくても、幅広い分野のスキルがあることを重視されているのが一般的です。
これは一般企業の社内エンジニアになる場合でも同様で、ネットワークやデータベース、インフラなどの基本的な知識やスキルを持っていることが望まれます。
開発に携わらないケースも多いので、スキルのレベルはかなり低めでも柔軟に対応できれば貴重な人材として雇用してもらえるのが通例です。

このような人材に対する要求の違いを理解しておくことは、仕事選びをする上で重要になります。
業界をまたいで転職する際は、ギャップが大きいことを把握しておかなければ希望に合わない職場を選んでしまうリスクもあるので注意しましょう。